「誘拐アンナ」はオリジナル作品ですが、同時に往年の映画群へのオマージュでも構成されています。なので作中の細いイメージ、例えばこのカットやシーンはあの映画っぽく、とかここはオリジナルの構成で、等々はは全て脚本を書いた監督の頭の中にしかありません。そこで監督自身が描いて示す必要が出てきました。絵コンテ以前のイメージボード、と呼ぶべきでしょうか。 監督自身がそれほど絵心がない為、ハーレーのミニカーやデッサン人形などを買い込み、物凄く苦労して(笑)描かれた後、これをベースに演出の方が各カットの尺を決め込んだ絵コンテを作成、といった作業行程になりました。
「誘拐アンナ」は制作途中の節目に何度もテストが入っています。例えばキャラクターデザイン、例えば背景イメージ、キャラクターモデルが出来上がった後も、背景の光源や照明によってキャラクターがどのような雰囲気になるかもその都度チェックが入っています。又ムービー制作の際も幾重にテストを重ねてディテールを深めました。
人気イラストレーター、蛯原あきらさんによるキャラクターの設定画。 特にアクセントが強い表情の箇所は、3Dモデルに演技させる際の重要なポイントになる為、前出の監督によるイメージボードをベースに蛯原さんが描き、さらに監督が指示を出してクリーンナップ、という行程で完成しました。
劇中で動かす3DCGモデルです。ここからさらに表面に水彩イラスト調のテクスチャーを加えています。一旦出来上がった後、頭の大きさやボディライン等を細かく蛯原さんにチェックして頂き、実際のモデルが完成しました。
同じくイラストレーター、蛯原あきらさんによる劇中挿入イラスト。往年の名作「哀しみのベラドンナ」風にイラスト自体を画面に表示、或いは一部を動かすという手法で、CGのみに頼らないアナログ感の高さも追求しました。
解説
監督自身がそれほど絵心がない為、ハーレーのミニカーやデッサン人形などを買い込み、物凄く苦労して(笑)描かれた後、これをベースに演出の方が各カットの尺を決め込んだ絵コンテを作成、といった作業行程になりました。